音楽コラム<vol.62> 寄稿:わかばやし
「ハワイアンスティールギター ~ハワイから出稼ぎ、Sol Hoopii~」
皆様こんにちは。わかばやしと申します。
今回ご紹介するのは、初期ハワイアンラップスティールギター界のスゴ腕「Sol Hoopii」です。(写真中央)
Sol Hoopii は前回ご紹介したSam Ku Westよりも早い1902年ハワイ生まれ、1953年没のスティールギタリストです。
Sam Ku Westのメロディ重視のゆっくりとした牧歌的な演奏とは異なり、Sol Hoopiiの演奏はダイナミックな音階の跳躍、派手なグリッサンド、スピーディーで細かな音使い…とスティールギターの魅力をこれでもかと詰め込んだスタイルが特徴です。
・Sol Hoopii - Hula Girl(1934年)
戦前から戦後まで活躍した彼は後半生にはエレクトリックのスティールギターを演奏している映像も残ったりしていますが、エレクトリック楽器の特徴である良く伸びる音を活かすためかアコースティックよりも細かい音使いは減っていていかにもハワイアンなゆったりした演奏が多いです。
彼の魅力である派手でかっこいい演奏を堪能するにはアコースティックリゾネーターギターを使用した戦前の音源をお聴きいただくのが一番です。
これを期にハワイアンミュージシャンのスリリングな一面にも注目していただけると幸いです。
・Sol Hoopii - I Like You
・Sol Hoopii - 12th Street Rag