音楽コラム <Vol.3> 寄稿:デビッド近藤

Music&Live RUFFHOUSE

2021/09/05 13:49

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デビッド近藤です。
先日、ラジオでちょこっと紹介させて頂いた、Carlos Johnsonカルロスジョンソン

さんのsummertimeをお届けします。


音楽をやっていると、定期的に衝撃的な音楽に出会います。僕の場合は、中学生の時にNHKの「ビートルズのすべて」で観た、動くビートルズに衝撃を受けてギターを触り始めました。その後は、クリームのエリッククラプトンや、ストーンズの影響でエレキギターでバンドにのめり込んで、「Blues」という音楽にぶつかることになります。

 

この、たった2つ、3つのコードで成り立ってしまうシンプルなBluesという音楽。3つのコード中で可能な宇宙のような無限の表現の航海に出る入り口は、BBキング、アルバートキング、ロバートジョンソン・・数々の衝撃と出会いながら、ギターと歌を紡ぎ合わせる表現が楽しくも、思い通りにはいかない日々でした・・。


そんな中、ブルースバンドの先輩から借りた、一本のカセットテープ。シカゴの無名のブルースマンの演奏に衝撃を受けました・・・・。今まで、聴いたことのない、鋭い切れ味のギターフレーズ。そしてジャズの要素もある演奏。その演奏はかすかな音を大切にする小さな音から、徐々に音量が上がり、ハードロックもぶっ飛ばす、火の吹くような音まで、ダイナミクスレンジが恐ろしく広いのです。そして語りかけるようなリラックスした歌声・・カルロスジョンソンでした。

彼の真似ではなく、彼のような演奏がしたいと思いました。


そのカルロスも、いつの間にか有名になり、アルバムを発売し、日本でも演奏するようなブルースマンになりました。時間は知らない間に流れていたのです。そして、僕は大阪から、現在の香川県に移住し、ブルースの演奏も続けることができるようになりました。


ブルースという音楽は決して「形式フォーム」だけでは演奏できない音楽です。シンプルですが、何かをヒットさせて、何かをぶつけないと、伝わらない音楽だと思います。その「何か」は、カルロスジョンソンの演奏の中に答えがあるように思います。


そして、おもしろいのはカルロスのアルバムのライナーを読んだら、若い頃はビートルズやツェッペリンをバンドで演奏していたそうです。僕も、NHKのビートルズからすべてが始まりましたから!


カルロスジョンソンの演奏でご紹介しました。

「summertime」の歌詞です。


summertime~夏が来ると


And the living is easy

暮らしも楽だ


Fish are jumping

魚は飛び跳ね 


And the cotton is high

綿花も育つ


Your daddy is rich

父さんは金持ちになるし


And your mamma is good looking

母さんは美人じゃないか


So hush little baby, don't you cry

だから坊や、泣くのはおよし



One of these mornings

いつの朝か 


You're going to rise up singing

お前は歌い出し


Then you'll spread your wings

翼を広げ


And you'll take to the sky

大空へと羽ばたいていくだろう


But till that morning

けれど その朝が来るまでは


There's a nothing can harm you

お前を傷つけるものは 何もない

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