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音楽コラム <Vol.22> 寄稿:デビッド近藤
こんにちは!デビッド近藤です。
すっかり秋めいて来ましたが、お元気ですか?
さて今回、是非とも皆さまにご紹介したいのは僕が10代の後半からレコードを聴きまくり、自分の演奏や楽曲の根底を今も支えてくれている、Mr.アルバートキングです。
アルバートキングさんのレコードを初めて買ったのは、ジョンメイオール等が参加している「ロストセッションズ」というレコードでした。聴いた印象は「優しい歌声とシンプルなギターだな。」という印象で、熱心に聴くところまでは行きませんでした。
その直後、10代後半のロック小僧だった僕は動くアルバートキングの洗礼を受けました!!
80年代後半のジョンメイオールのブルースブレーカーズやバディガイと出演したライヴの実況VHSでした!何度も、何度も、何度も、観ましたね。その当時、夢中になっていたエリッククラプトンやスティービーレイボーンのよくプレイするリフは、間違いなく、このアルバートキングの真似だな!とハッキリ分かりました。
例えば、クリームの「ストレンジブルー」のエリッククラプトンのギターや、スティービーレイボーンの演奏するデビッドボウイのヒット曲「チャイナガール」のギター、ロックだけではない、例えば黒人ブルースギタリストあの、バディガイの演奏の根底のおおきな部分を作っているのは間違いなくアルバートキングのリフであり、そこから色々な音が発生しているのは明らかです。
その他アルバートキングの影響を上げればキリがなく、ジミヘンドリックス、ZZトップのビリーギボンズ、ジェフヒーリー、アメリカのブルースマンではルリーベル、サンシールズ、カルロスジョンソン・・・等など、あとはフュージョン系ではコーネルデュプリーやエリックゲイルもアルバートキングのような空間系ブルースリフを演奏します。
つまり、ジャズアルトのパーカーやジャズオルガンのジミースミスのような、もしかしたらブルースの王様BBキングよりも、ロックギターに与えた演奏への直接的な影響は大きいかも知れないと思っています。BBキングはもちろんブルースにおけるシングルノート奏法、スクイーズギターのオリジネーターには間違いありませんが、ロックギタリストの多くは、より攻撃的で、抑揚の段差の大きいアルバートキングの真似を好みます。
僕はアルバートキングのリズムに対して空間の大きいサウンドを勝手に「スペースノート」と呼んでいます。ヘンドリックスやデュプリーも断片的には使いますが、アルバートキングの奏法はチューニングも独特のもので、やはり、ワン&オンリーなのであります。
その他、ボーカルがまた「スモーキーでシャウトしない」、「甘さもあり絶品」で、見た目は上背があり、スーツを決めてギターは「フライングV」!!これはたまらない!!
しかも、カッコ良くパイプをくゆらしながら「キューン♪」とあのいやらしい、そして攻撃的なスクイーズギター、一度是非とも、音を体験していただきたいアーティストです。
あと、ブルースマンですが、時代の(当時の)ビートを取り入れた8ビートのナンバーや、80年代後半の晩年のものは、ディスコビート(これも古い言い方ですが・・・)に近いサウンドまであります!
いつか、僕の担当させていただく、ブルースミッドナイトアワーで特集を組みたいと考えていま!!
是非とも、その時は聴いてくださいね!
それでは、寒くなりますが、お身体をご自愛くださいね!
Blues is Alright!!
デビッド近藤
<ラジオ番組>デビッド近藤の「BLUES MIDNIGHT HOUR」