音楽コラム<vol.34> 寄稿:デビッド近藤
「ロック体験~人生が決まった瞬間 ビートルズ・ストーンズ・クラプトン」
僕の音楽体験の出発点は、ズバリ、ビートルズである。14才の時にNHKの番組「ザ・コンプリートビートルズ」を観た瞬間から、人生の方向が決まった。
学校で大切なこと、クラスで大切なこと、家で大切なこと・・全てがビートルズで変えられたと言ってもよい。そこから~ロック~ブルース~いろんなこと、人と人・・人生が繋がり、今に至っている?
1. ビートルズ
14歳でビートルズの音楽に衝撃を受けた僕は、知らず知らずのうちに、家にあった父親のクラシックギター、音楽室に昔は必ずあったタイプの電気オルガンが、家にもあり、ビートルズの歌本を本屋で買ったり、詩集を買ったりして、独学で、メロディを弾いてみたり、ギターコードを覚えて、少しずつ弾けるようになったので、とても嬉しかったのを覚えている・・。
「レディマドンナ」、「シーラブスユー」、「イエスタデイ」・・ギターはもちろん、ピアノも学校の講堂のグランドピアノで「レットイットビー」を弾いた時は嬉しかった。
あと、友達と団地の集会場の放送機にその友達グレコのレスポールをつないで、「プリーズプリーズミー」を弾いた時の音は今でも覚えている・・。
とにかく、1番優先することはビートルズ、なりたい姿はポールマッカートニー、ジョンレノンだった。そこから、少しずつ今度はラジオで当時の80sの音楽や、もっと古い、あるいは違うロックを知るのが、楽しみになった。
ビートルズには計り知れない恩恵があると言える。
2.ローリング・ストーンズ
ビートルズで知った「ロック衝動」・・エレキのカッコ良さ。
実際にエレキギターを手に入れたのは高校2年の時だった。
エレキを持ったらやりたいことは更に決まった!ライブだ!
ビートルズにはないストーンズのカッコ良さはライブのために曲を作って、ライブステージの構成力、ツアーを含めたロックンロールビジネスという概念は、ライブをあまり続けなかったビートルズにはない魅力だった。
特にキースリチャーズのカッコ良さは鳥肌が立つほどだった。
スティルライフのアルバムの「トゥエンティフライトロック」を聴いた感動は今でもはっきり残っているし、あれから遡って「カム・オン」、「ノットフェイドアウェイ」やら、現在の自分のやる音楽Bluesへの道案内をしてくれたのは、すごく、エレキギターで音楽をやっている人間にはありきたりかも知れないが、まさにその通りなのである。
3.エリッククラプトン
中3の時に、ロンドン、フィラデルフィア~世界中にライヴ中継された「ライヴエイド」を観た。そこで「グレイテスト ロックンロール ギタープレイヤー!!Mr.エリッククラプトン!!」とアナウンスされたギタリストが日曜日の朝10時ぐらいにブラウン管に登場した。
髭をたくわえた、しかめっ面のハンサムなギタリストのことを南こうせつさんが解説していた。そこから、クリームやら、デレク&ザドミノスを知った。
とてもアドリブだか、メロディアスなギターは、ギターを勉強中の僕には良きお手本になるはず、と本能で理解できた。実際に「ホワイトルーム」、「サンシャインオブユアラブ」はエレクトリックブルースの基本リフを元ネタに作られたギターがちりばめられていた。その後、エレキを手にした時にどれだけクラプトンを知っていたことが役にたったかは知るよしもなかった。
そう、ストーンズと同じく、僕をブルースの大海原へ導いてくれたクラプトン。
僕のような人は世界中に多くいるはずだし、それがエリッククラプトンの業績に思えてならない。