音楽コラム<vol.81> 寄稿:わかばやし
「ハワイアンスティールギター ~ハワイアン界のClarence Gatemouth Brown!!? King Bennie Nawahi~」
皆様こんにちは。わかばやしと申します。
今回ご紹介するのは、初期ハワイアンラップスティールギター界の鬼才「King Bennie Nawahi」です。
(写真右)
“King” Bennie Nawahi は前回ご紹介したSol Hoopii はよりも早い1899年ハワイ生まれ、1985年没のスティールギタリストです。
Hoopiiと同じく、ダイナミックかつ細やかな演奏スタイルが特徴で、戦前はよくHoopiiと組んで演奏活動を行っていたそうです。
ウクレレ奏者兼シンガーとしても名を馳せていて、彼の呼称の”King”はどうやらウクレレ奏者としてのものだったようです。
19351年に突然失明してしまったことからHoopiiのようにエレクトリックスティールギターによる録音が残っていないのが残念ですが、彼が遺した1929〜1931年頃のアコースティックスティールギターでの録音でたくさんの素晴らしいテクニックを聴くことができます。
そんな彼の演奏で個人的に一番好きな「Tickling The Strings」をお聴きください。
・King Benny Nawahi - Tickling The Strings(1929年)
後世のブルースギタリスト、Clarence Gatemouth Brownを彷彿とさせる自由奔放な音使いやスティールバー1本での演奏とは思えない細かいフレーズは他の追随を許さないワンアンドオンリーの演奏スタイルでスウィングジャズ、ブルースなどのアメリカ音楽がお好きな方にも気に入っていただけること間違い請け合いです。
”King” Bennie Nawahi 、ぜひ覚えて帰ってください!!