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    音楽コラム <Vol.20> 寄稿:Eloiseカポノ

    Music&Live RUFFHOUSE

    2021/10/15 13:55

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    Crossover 21 Plus

    "You Should Be Dancing" by Bee Gees from album "Children Of The World"(1976)

    ※このコラムは、放送内でお掛けできなかった曲を紹介いたします。



    今回は、10月5日放送の1976年の全米ヒット曲特集でお掛けしたかった、Bee Geesの「You Should Be Dancing」についてお話しします。


    この曲は、1976年9月4日付のBillboard Top 100で、彼らの通算3度目の全米ナンバー1ヒットとなりました。Bee Geesは、バリー、双子の弟、ロビン、モーリスのギブ三兄弟からなる爽やかなハーモニーが売りのコーラスグループでした。


    彼らのヒット曲で思い出されるのは、私が小学6年(1971年)の時に封切られた「小さな恋のメロディ」の挿入歌「Melody Fair」ですが、私とほぼ同い年のマーク・レスタとトレイシー・ハイドが繰り広げる甘く切ないお子ちゃまの瑞々しい恋物語を描くのにピッタリな曲で、そこでは軽やかでポップな曲調に合わせ、爽やかなハーモニーのソフト・ロックなるサウンドが繰り広げられていました。


    残念ながら映画はアメリカ・イギリスではヒットせず、また曲もシングルカットされず、日本のみのシングルカットされ、映画共々、大ヒットとなりました。私事になりますが、当時は、通学路にある映画館の立て看板をみて、どんな内容なのか想像を膨らませるのが精一杯であったことを申し添えます。


    さて、そんな彼らはその後、低迷期に陥ったんですが、1974年の「Mr. Natural」は、プロデューサーにアリフ・マーディンというR&B界の名プロデューサーを迎え、ソフト・ロック路線は残しながらも曲にR&B、SOULのアレンジを取り入れるようになり、1975年に発売した「Main Course」は、エリック・クラプトンの提案によりマイアミのクライテリア・スタジオで録音され、さらにR&B、ファンク色を深め、ファルセットボイスを多用して、起死回生ともいうべく、「Jive Talkin’」という曲を全米ナンバー1にしました。


    さらに翌年に出した「Children Of The World」では、当時流行していたディスコ・ビートを大胆に取り入れ、「You Should Be Dancing」をナンバー1にしたのです。ここにビージーズサウンドなるものが確立されました。そして、ジョン・トラボルタ主演の映画「Saturday Night Fever」のサウンド・トラック盤で彼らの快進撃が始まったんです。




    このアルバムには、前述の「Jive Talkin’」と「You Should Be Dancing」と併せて、書き下ろしの「How Deep  Is Your Love」「Stayin’ Alive」「Nignt Fever」「More Than A Woman」イヴォンヌ・エリマンが歌った「If I Can’t Have You」が収録され、「How Deep  Is Your Love」「Stayin’ Alive」「Nignt Fever」は何れもナンバー1に輝きました。


    またまた私事になりますが、1978年の夏、大学1年の年でしたが、日本で映画が封切られた際は、3歳年下の女子高生の彼女と立ち見で観ました。それほどまでに超人気の映画だったんです。


    この時期、彼らの末の弟であるアンディ・ギブも長兄バリーのプロデュースの元、デビュー曲の「I Just Want to Be Your Everything」と「 Love Is Thicker Than Water 」をSaturday Night Feverからのシングルカットが大ヒットする中、割り込んだ形で1位を獲得し、音楽界はビージーズフィーヴァーに沸きました。


    その後も、サタデーナイトフィーヴァーの熱が醒めやらぬ間の1979年に出した「Spirits Having Flown」からも「Too Much Heaven」「Tragedy」「Love You Inside Out」と立て続けにナンバー1ヒットを連発しましたが、ディスコブームの終焉とともに、その後ヒット曲は出なくなりました。


    現在、バリー・ギブ以外は全員、お亡くなりになっていますが、御年75歳の彼、今年初めにニューアルバムを出して、全英1位を獲る活躍をされています。


    ※ Foo Fightersという元ニルヴァーナのドラマーだったデイブ・クロールが結成したオルタナ・グランジロックバンドが、Dee Gees名義で、カバーしたバージョンで、「You Should Be Dancing」を聴いてみてください(笑)他にもBee Geesやアンディ・ギブの曲のカバーもやってます。


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