
音楽コラム<vol.106> 寄稿:Eloiseカポノ
コラムCross Over 21 第4夜 2026.5.28
ラジオ連動型のコラム第3夜です。最後までお読みいただき、そしてぜひ、ラジオの方も、無料のリアルタイム放送と有料会員のアーカイブ放送もお聴きいただければ幸いです。
今夜は、CCM特集でした。CCM?それなんぞや!Adult Oriented RockをAORと略するように、Christian Contemporary Music 頭文字をとって、CCMといいます。
キリスト教の信仰やメッセージを、現代的なポピュラー音楽のスタイルに乗せて歌う音楽ジャンルです。
伝統的な賛美歌(聖歌)や荘厳なオルガン音楽とは異なり、「サウンドはポップスやロック、だけど歌詞は神への信仰や希望を歌う」というギャップとキリスト教徒にとっては親しみやすさがあるというのが特徴です。
ジャンルではなく「メッセージ」で括られるCCMは「こういうリズムだからCCM」という音楽的な決まりがありません。ポップス、ロック、R&B、ヒップホップ、アコースティック、カントリーなど、あらゆるスタイルが存在します。 共通しているのは「歌詞のテーマが聖書やキリスト教的な価値観、希望、愛、祈りである」という点だけです。
ここで、疑問が?
キリスト教のメッセージなら、Gospelもそうだよね?という声も聞えてきます。
Gospelは、アフリカ系アメリカ人の歴史、特に奴隷制度や人種差別の苦難の中で生まれました。黒人教会での礼拝を中心に発展し、コール&レスポンスや深い情感が特徴で、サウンドもジャズやブルースの要素が強く、複雑で豊かな和音(コード進行)、インプロビゼーション(即興)、力強いボーカルが多用されます。 「イエス・キリストの教えや神への愛を歌う」という目的 では、CCMと同じですね。
ただ、Gospelには、AORのエの字もありませんが、CCMにはあります。
AORは、1980年代に入り尻すぼみに衰退しましたが、CCMは流行に作用されない音楽、そう、神への愛は不変ですので、流行なんて関係ありませんから、AORが衰退した後も健在でした!英語がわからないAOR好きのマニアな日本人が飛びついていったのは、自然の流れでした。
1. Bob Carlisle / Butterfly Kisses (1996:Butterfly Kisses)
Butterfly Kisses この曲が大ヒットし、アルバムも全米No.1に輝き大成功を収めたボビー・カーライルさん、16歳になった娘の成長を振り返った歌。やがて彼女も名前が変わるんだと、ちょっぴり寂しい父親の気持ちも。ほんといい歌です。CCMながら一般リスナーの心も掴んだ曲、今夜は、スティールギターの入ったカントリーバージョンを掛けました。
2. Dan Peak / Doer Of The Word (1984:Doer Of The World)
「み言葉を行う人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者となってはいけません。」— ※英語では "But be doers of the word, and not hearers only..." ヤコブの手紙1章22節にこのようにあります。でも、サウンドは、Americaそのもの、爽やかです!元の仲間、ジェリー・ベックリーさんがコーラスで参加すれば、アメリカなんです。
※英語では "But be doers of the word, and not hearers only..." と表現されます。
3. America / You Can Do Magic (1982:View From The Ground)
ダン・ピークが抜けた後のアメリカのヒット曲、これも歌詞が神への賛辞等になれば、立派なCCMです。
4. Michael Gonzales / Let Your Light Shine (1983:Mountain Top)
歌詞の内容を見なければ、洗練されたAORサウンドです。静から動、動から静へと。
『マタイによる福音書』5章16節にあるイエス・キリストの有名な説教(山上の垂訓)に基づいています。CCMやGospelでは、当然のことながらテーマにした曲は数え切れません。「暗い世界を照らす光(愛、優しさ、誠実さ、信仰)になりなさい」
5. Michael James Murphy / Throw Out The Lifeline (1981:Never Let Me Go)
Michael Martin Murphy(カントリー)さんなら知ってたけど、全く知らないアーチストでした。恐るべしCCMです。
6. Roby Duke / Come Let Us Reason (1984:Come Let Us Reason)
イザヤ書1:18 「さあ、話し合おう」と主は言われる。「たとえあなた方の罪が緋のように赤くても、雪のように白くなる」を題材に書かれた歌詞、AORのコーラスと言えば、リチャード・ペイジとスティーブ・ジョージのペイジズ。彼ら歌うだけで、AORの匂いがぷんぷん!CCMチャート最高位11位を記録した。
7. Jim Schmidt / Love Has Taken It All Away (1996:First Call)
教えてもらわないと一生出会うことのない、ジムさん。かろうじてPagesの二人がコーラスに入っていることで、検索で出てくる可能性もあるでしょうが、、
8. First Call / You'll Be There (1996:First Call)
いい時もわるい時もあなたは、変わらない存在、あなたはいてくれると、神への愛を歌うのは、大物ミュージシャンからバックコーラスへのFirst Callがかかる、シンガー、マーティ・マッコールさん。CCMやGospelでは、YouとはGodのことです。
9. Bob & Pauline Wilson / Lullabye Of Love (1981:Somebody Loves You)
まだ、夫婦で会った頃でしょうか?レコード会社から宗教色を薄めた歌詞にしてほしいと言われてて、ならと、CCMレーベルから出たとのことです。サウンドは、Seawindそのもの!
10. Seawind / I Need Your Love (1980:Seawind)
これも宗教色あるでしょうね、Your Love とは神様の愛ですから。
11. Chris Christian / Day Like Today (1987:Higher Ways)
16歳のエイミー・グラント(現ヴィンス・ギル夫人)をデビューさせたのは有名な話。シンガーソングライター、レコード・プロデューサー、そしてレコード・レーベルの幹部。彼の楽曲は、様々なアーティストによって録音されています。この曲は、アメリカのジェリー・ベックリーさんもコーラスで参加してます。
12. Chris Christian / I Want You I Need You (1981:Chris Christian)
彼を初めて聴いたのは、Boadwalkレーベルから出た、CCMでない「恋はふりむきながら」なんと、シェリル・ラッドちゃんのバックコーラスがチラッと聞こえてきます。わかる貴方は、立派なチャーリーズ・エンジェルマニア!
13. Bruce Hibbard / Heaven’s Gold (2008:Heaven’s Gold)
1980年のNever Turnin’ Backは、いまやLP、CDは高額で取引されてます。それから28年後も変わらぬ極上のAORを届けてくれました。
2パターンある ボビー・カーライルさんの「Butterfly Kisses」。
こちらのヴァージョンは、花嫁姿の娘さんの露出多めです。
