
音楽コラム<vol.112> 寄稿:Eloiseカポノ
コラム Cross Over 21 第10夜 (2026.7.21)
ラジオ連動型コラムの第10夜です。
最後までお読みいただき、そしてぜひ、ラジオの方も無料のリアルタイム放送や有料会員のアーカイブ放送でお聴きいただければ幸いです。また、どんなことでも構いませんのでコメントを書き込んでいただけると励みになります!
今回は、個人的に思い入れのあるディスコミュージックをお届けしました。
実は、7月21日という「日付」に大きな意味があったのです。
1979年7月21日(土)、店の名前(21)と同じ日にその店に行ったことを、今でもよく覚えています。
70年代の名古屋。テレビ塔(現:中部電力MIRAI TOWER)がある久屋大通の西側、「たての街」の地下に「ディスコ21」はありました。
ここは、私が学生時代に一番よく通ったディスコです。時代は、1978年夏に日本で公開されたジョン・トラボルタ主演の映画『サタデー・ナイト・フィーバー』から始まった、第2次ディスコブームの真っただ中!
雑誌『POPEYE(ポパイ)』の影響もあり、街には海に行かない「陸(おか)サーファー」があふれていました。また、『JJ』や『Fine』から飛び出してきたようなファッションに身をまとった、レイヤーカットの女子大生やサーファーギャルたち。そんな彼女たちや彼らを間近で見られるのが、サーファー・ディスコでした。
他にもディスコはありましたが、一番好みの音楽が流れていたのが「ディスコ21」です。雇われオーナーのトオルちゃんや、DJのエヴァ。エヴァは確か本名が「江原さん」だったので、そう呼ばれていたと思います。その後、エヴァは店を辞めたあとに、若宮大通(通称100メートル道路)の北側で「インディカ」というバーをオープンしました(このあたりの記憶は少し曖昧です)。
さて、その「21」で強烈な出来事があったことを思い出したので、ここに記しておきます。
ある夜、いつものようにお店に行って、バイキングの料理を食べたり踊ったりしていた時のことです。
突然、警察がドタバタと店内に踏み込んできました。
「音楽を止めろ! 明かりを点けろ! はい、そのまま動くな!」
なぜ警察が来たかというと、当時の店の看板(建前上の営業終了時間)は確か午前2時だったと思います。しかし「21」はもっと遅く、朝の5時ごろまで営業していました。今思えば違法営業ですね(笑)。それまで警察に泳がされていたのでしょうか。
そんな裏事情とはつゆ知らず、急に音楽が止まって明かりが点いたので、最初は「何事か」と思いました。しかし直感的に「これはやばい!」と感じ(後から思えば、客が逮捕されることはないのですが)、急いで外に飛び出しました。店からはトオルちゃんやエヴァたちが連行されていきました。
その後、彼らは釈放され、営業も再開されました。ただ、それ以降はさすがにおとなしくなり、時間が来たらきっちり店が閉まっていたような記憶があります。
今となっては、本当に貴重な経験をしたなとしみじみ思います。
1.That’s The Way (I Like It) / KC & The Sunshine Band (1975 : KC & The Sunshine Band)
JUN&ROPEの提供でやっていた「SOUL TRAIN」を観て、画面の向こう側に憧れていた高校生時代。第一次ディスコブームの時は行くことが叶わなかったディスコですが、この曲で踊れるようになるとは、発売された当時は夢にも思っていませんでした。
2.Boogie Wonderland / Earth, Wind & Fire (1979 : I Am)
エモーションズのお姉さんたちを従えたナンバー!フロアで盛り上がった曲の一つです!
20年後にダンス☆マンが「ダンス部部長南原」を出したときは、大笑いしました。
3.Boogie Oogie Oogie / A Taste Of Honey (1978 : A Taste Of Honey)
ビルボードHOT100でナンバー1となった曲。1979年の第8回東京音楽祭で金賞を受賞しました。邦題は「すきま風No.1(Do It!!)」でしたが、彼女たちは当時、日本のテレビCMにも出演していました!
4.One Hundred Ways / Quincy Jones (1980 : The Dude)
Quincyのアルバムからは、チャス・ジャンケル作の「愛のコリーダ」がディスコでバンバン流れていましたが、このジェームス・イングラムをフィーチャーした「100通り(One Hundred Ways)」のようなミディアムナンバーも、軽く体をスイングしながらゆったり踊るのには最適でした。
5.Still / The Commodores (1979 : Midnight Magic)
チーク・タイム、照明がぐっと落ちてミラーボールが回り始める!この時間は休憩タイムなのか?いや、ハンティング・タイム!狙いを定めて Let’s Go! 前進・抱擁あるのみでした(笑)。コモドアーズには「Three Times A Lady(永遠の人に捧げる歌)」という究極のバラードもありましたが、「Still」より少し長めの曲だったので、かかると「やったぁ~!」と思ったものです。
6.Reunited / Peaches & Herb (1978 : 2 Hot !)
どうしてチーク・タイムにかかる曲は、甘くて長い曲が多いんでしょう!いや、DJが気を利かせてくれていただけなんですけどね!
7.Got To Be Real / Cheryl Lynn (1978 : Cheryl Lynn)
さて、チーク・タイムが終われば照明が明るくなり、待ちわびたあぶれ者たちが一気にフロアへ!まさにピッタリの曲でした。ドラムはアメリカのレジェンド・ドラマーで4月2日に86歳でお亡くなりになったジェームス・ギャドソン!今も昔も若者に大人気の曲です。
8.Street Life / The Crusaders (1979 : Street Life)
第9夜 (2026.7.14) のコラムでも書きましたが、『Those Southern Knights(邦題:南から来た十字軍)』で初めて「Keep on ~Keep That Same Old Feeling~」 と同じ歌詞を延々と歌う曲が収録されていたのには驚きました!そこからアルバム1枚を挟み、ランディ・クロフォードさんをボーカルに迎えた「Street Life」はディスコでも大ヒット。ジョー・サンプルのエレピ・ソロ、ウィルトン・フェルダーのテナー・ソロ!なんとシングル・エディットには一番美味しいところが入っていないんですよ。聴くならぜひアルバムで!
9.Do You Love Me ? / Patti Austin (1981 : Every Home Should Have One)
イギリスのソウル/ファンクバンド(Heatwave)のキーボーディスト、ロッド・テンパートンの作曲。もちろんプロデュースはクインシー!
10.Give Me The Night / George Benson (1980 : Give Me The Night)
こちらもロッド・テンパートン作、クインシー・ジョーンズ・プロデュースの楽曲!
このアルバムでジョージさんは、完全にブラック・コンテンポラリーのシンガーになっちゃいました!
11.Do You Love What You Feel / Rufus & Chaka Khan (1979 : Masterjam)
ルーファスもクインシーブームに乗り、前作の『Street Player』の不振から見事立ち上がることができました!恐るべし、クインシー効果!
12.What A Fool Believes / The Doobie Brothers (1978 : Minute By Minute)
AORもフロアでバンバン流れていました。彼らの曲で言えば、ほかにも「Listen To The Music」や「Long Train Runnin'」。特にこのあたりのウエストコースト・サウンドがかかると、サーファーギャルやボウイ達が大盛り上がりでした!私の好みで言えば、Steve Miller Bandの「Jet Airliner」も外せません!
13.Give It To Me Baby / Rick James (1981 : Street Songs)
MCハマーがサンプリングしてヒットさせた「Super Freak」もディスコで大ヒットしましたが、ハマーが無断使用したことで裁判沙汰に。最終的に共作者クレジットとすることで和解(たぶん)。それだけスゴイ曲だったということでしょうか。今夜お送りするのは、先にシングルカットされた「Give It To Me Baby」。こちらはR&BチャートNo.1(「Super Freak」は最高3位)でした。逆にHOT100では40位と16位で逆転していたのも面白いところです。
HeatwaveのBoogie Nights
この曲もFloorを賑わしていました。
