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音楽コラム<vol.25> 寄稿:Eloiseカポノ
僕のファイバリットシンガー
Midnight Sun by Al Jarreau
From Album “Al Jarreau And The Metropole Orkest Live”
アル・ジャロウ!果たして、何人の方がこの名前をご存じでしょうか?
彼がこの世から去って、もうすぐ5年が来ようとしています。(2017年2月12日没)
稀代のボーカリスト!彼の歌うスペイン(チック・コリアがリターン・トゥ・フォーエバーでやっていた曲にアル・ジャロウが歌詞をつけた曲)は、和洋問わず、多くカバーされています。でも、彼のリズム、スキャットは、彼しか出せないモノ、誰しも真似できるものではありませんでした。
彼は、1975年のデビューからジャズ、フュージョン、R&B、ポップスと幅広いジャンルのアルバムを出してきましたが、今回ご紹介するのは、2011年4月にオランダのメトロポール・オーケストラと共演したライブ・レコーディングの中から「ミッドナイト・サン」という曲です。
原曲は、1947年、そう団塊の世代の方が生まれた頃です。ビブラフォン奏者のライオネル・ハンプトンさんの曲です。
元は、4ビートのゆったりしたビッグバンドのインスツルメンタルの曲でした。1954年ジョニー・マーサーさんが歌詞をつけたんですが、このジョニーさん、すごいお方なんです。作詞家で、おそらく、皆さんもお分かりになるところで、どんな曲があるかと申しますと、「酒とバラの日々」(Days of Wine and Roses)!1962年に公開された作品:アルコール中毒になっていくカップルの映画でしたが、作曲は、ヘンリー・マンシーニさんです。このマンシーニさんは、ピンクパンサーで有名ですね♬ 他に、このコンビの作品では、ムーン・リバーがあります。これは、オードリー・ヘップバーンさんが主演の「ティファニーで朝食を」の主題歌ですよね。あと、ジョニー・マーサさんは、枯葉、(オータム・リーブス)も作ってます。
そんなマーサーさんがミッドナイト・サンに歌詞をつけたんです。すごく歌いにくかった曲だったんですが、エラ・フィッツジェラルドさんが1957年に挑戦し、持ち歌にしちゃいました。
そちらの方もまたYouTube等で聴いてアル・ジャロウさんのと聴き比べてみてくださいね。
では、今回はここらへんで終わりとします。
Your lips were like a red and ruby chalice warmer than the summer night
The clouds were like an alabaster palace rising to a snowy height
Each star it's own aurora borealis suddenly you held me tight
I could see the midnight sun
君の唇は夏の夜よりも暖かなルビー色の聖杯
雲は雪の高嶺にそびえる大理石の王宮のよう
星たちはオーロラの輝きを増し、そして突然
君が僕を抱きしめる、真夜中の太陽が見える
I can't explain the silver rain that found me or was that moonlit veil
The music of the universe around me or was that a nightingale
And then your arms miraculously found me suddenly the sky turned pail
I could see the midnight sun
目前に降りしきる銀色の雨は一体何だろう?
これは宇宙の音楽か、それとも鶯の鳴く声か
君の腕が奇跡的に僕を捕まえて、そして突然
夜空が淡く光を放つ、真夜中の太陽が見える
Was there such a night? It's a thrill I still don't quite believe
But after you were gone there was still some stardust on my sleeve
こんな夜があるだろうか、未だ信じられない
君を見送った後でも、この袖許に星屑が残る
The pain of it may dwindle to an ember and the stars forget to shine
And we may see the meadow in December, Icy white and crystalline
But oh my darlin’ always I'll remember when your lips were close to mine
And I saw the Midnight Sun
この炎もやがては光を失い、残り火となって
星たちが十二月の牧場の雪のように凍えても
僕は忘れはしない、二人の唇が重なり合った
この日のことを、真夜中の太陽を見たことを