音楽コラム<vol.52> 寄稿:Eloiseカポノ
僕のファイバリットソング NO.4
“Sister Golden Hair<金色の髪の少女> by AMERICA
from album “HEARTS”(1975)
1975年、私は高校生になりました。
中学生の頃、聴いてたロックサウンドは、イギリス中心で、ディープ・パープル、レッド・ツェッペリン、イエス、EL&P、フリー等々。お父さんが大きな会社をやっていた友達(所謂お金持ちのおぼっちゃま)からイーグルスやジャクソン・ブラウン、ドゥービー・ブラザース等のアメリカもんを聴かせてもらっても、なんとかったるい音楽なんだ!もっとパンチのあることできんのか!とほざいておりました。
そんな私の土曜日の昼からの楽しみは、ポップス・ベスト・テンとFEN(岩国か呉のどちらか)から流れてくるアメリカンTOP40を聴くことでした。もちろん、アメリカのヒットチャート番組なので、イギリスのロックは、ほとんど皆無!アーチスト名もほとんど聞いたことがないものばかりで、DJケーシー・ケーサムが紹介する曲名とアーチスト名を聞えるがままに必死でノートに書き留めるのが楽しかったです。
そんな中で、流れてきたのは、アメリカというグループのシスター・ゴールデン・ヘアー(金色の髪の少女)。この爽やかなハーモニー、アコースティックギターの響き、スティールギターの調べ!軽快なリズム!ハートを鷲掴みにされたのは言うまでもありません。これ以降、アメリカ西海岸の音楽、いわゆるウエスト・コースト・ロックを聴き始めました。カリフォルニアの青い空!決してイギリスにはありません。乾燥したからりとした気候!これもイギリスには皆無ですね。その土地の気候から生まれた西海岸のロック!
「金色の髪の少女」は、アメリカの5枚目のアルバム「Hearts」からの第一弾シングルで1975年4月5日にビルボートのTOP100に71位で初登場して、約2カ月後の6月14日、見事1位に輝いた曲です。
アメリカは、ジェリー・ベックリー、デューイ・バネル、ダン・ピークの3人によりロンドンで結成され1971年にデビューし、シングルHorse No Name「名前のない馬」がビルボートのTOP100の1位を獲得し、グラミー賞の新人賞も受賞しました。デビューの頃は、イギリス特有の暗さが感じられたんですが(名前のない馬なんかはメランコリーすぎる感あり、あくまで個人的な感想)すぐにロスアンジェルスに活動拠点を移したおかげで?その後は、明るいヒット曲に恵まれました。Homecoming~Hat Trick~Holiday~Hearts~Hideaway~Harborへと続く、アルバムタイトルがHな路線(笑)いずれのアルバムも大ヒットしました。
1977年、ダン・ピークが脱退してクリスチャン・ミュージックの世界に飛び込み、残された二人は、デュオグループとして現在も活動しています。ダン・ピークは惜しくも2011年にお亡くなりになりました。
そんな彼等の演奏を初めて生で観たのは、2012年7月大阪市立体育館。
なんとビーチボーイズとのジョイントコンサート(オープニングアクト)で来日してくれたんです。大半のお目当ては、もちろんビーチボーイズ。周りの若い子達がアメリカの演奏を聴いた感想を口々に喋っていたのを想いだしました。「初めて聴いたけど、このアメリカというグループ、カッコいいじゃん!」
おじさんは、若い子達に言ってやりました!
「ハハハ、おじさんはね、まだ、君らの年齢より若いころにこんな音楽にハマってたんだヨ!」と!それを切り出しにウンチクをビーチボーイズが登場するまで、延々と!
アメリカ万歳ヽ(^o^)丿